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カソリの島旅(64)見島(山口)

(『ジパングツーリング』2002年4月号 所収)

 萩港から15時45分発の萩汽船の高速船「おにようず」(258トン)に乗って見島へ。バイクはコンテナに入れて運ばれる。
 見島までは70分の船旅。左手の相島、右手の大島の間を通っていく。萩港からはこれら3島に船が出ている。
 相島、大島は本土に近いが、見島は絶海の孤島。まさに日本海の秘島だ。

 見島では本村港に寄って宇津港が終点になる。
 宇津港近くの「北国屋旅館」に泊まったが、日が暮れても暖かい。
 見島は萩よりも気温が高い。10月も下旬になったが、半そでのTシャツ1枚で十分だ。暖流の対馬海流の影響で、冬でも雪の降ることはないという。

 泊まった部屋には船名にもなっている大凧の鬼揚子(おにようず)が飾られていた。
 宿の夕食はよかった。タイ、カツオ、メイボ(カワハギ)の刺し身、アワビの刺し身、アジの焼き魚、それにサザエの壺焼き。海の幸三昧の夕食だ。

 翌朝は夜明けとともに出発。宿の奥さんはお弁当をつくってくれた。ありがたい。島人の心やさしさを感じた「北国屋旅館」だ。

 まずは見島を一周。宇津港から航空自衛隊の基地があるイクラゲ山に登り、そこから本村港に下り、宇津港に戻った。これで10キロほど。

 次ぎにバイクがやっとすれ違えるくらいの狭い道で北端の長尾ノ鼻まで行く。
 そこには北灯台。昇ったばかりの朝日を浴びて、白い灯台はほんのりと赤く染まっている。
 ここを最後に宇津港から本村港まで行き、萩港に戻った。

テーマ : 国内旅行記
ジャンル : 旅行

2010台湾一周(15)台中→台南(その5)

6月19日(土)晴

 台湾南部の中心都市、台南に入っていく。ここは台北、高雄、台中に次ぐ第4の都市。
 16世紀後半、漢民族がこの地に移り住み、台南の都市としての歴史がはじまった。
 1653年には台湾南部に進出したオランダ人が、台湾支配の根拠地としてプロビデンシャ城(紅毛城)を築いた。

 1661年、鄭成功はオランダ人勢力を撃退。清朝中期にはこの地に台湾府が置かれ、1887年には台南府と改められた。台南は200年近くも台湾の首府だった。
 そんな歴史を持つ台南は、台湾最古の都市。台湾の京都ともいわれている。

 台南の町は台南駅東側の新市街、西側の旧市街に分かれている。旧市街の西には台南運河が流れているが、運河を渡った西側は歴史の古い安平地区になり、オランダ、鄭成功が拠点とした安平古堡がある。

 台南に到着すると、天后宮を参拝。ここは「台南大マ祖廟」とも呼ばれ、マ祖をまつっている。造られたのは1664年のことで、鄭氏政権の崩壊後、マ祖廟につくり変えられたという。
 なお、この天后宮の北側にある赤カン楼がオランダ人の築いたプロビデンシャ城だ。

 天后宮の参拝を終えると夕暮れの台南の町を走り、創業100年という老舗の「度小月」で夕食。ここの名物は担仔麺。麺は沖縄ソバ風。担仔麺を食べたあとはサメ皮、揚げ物、焼き魚、カキ、タケノコと食べた。

 台南運河に近い「康橋商旅」に泊ったが、すぐさま部屋のテレビのスイッチを入れる。ワールドカップの日本対オランダ戦を見ようとしたのだが、チャンネル数が多すぎる…。全部で115チャンネルもある。きっとどこかでやっているはずだと、しぶとくチャンネルをまわし、ついに中国語放送の日本対オランダ戦の後半戦を見ることができた。0対1で敗れたが、予想以上の善戦にうれしくなった。それにしても惜しかったのは後半ロスタイムの岡崎のシュート。あれが決まっていたら…。

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台南の町に入っていく

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台南ではこんないいシーンも!

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台南で見かけた長距離バス

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天后宮のお守り

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天后宮内

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台湾人の様々な願い事

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線香の煙がたなびく

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マ祖像に祈る人たち

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天后宮を出発

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夕暮れの台南を走る

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「度小月」で夕食

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担仔麺づくりを見る

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これが担仔麺

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サメ皮

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揚げ物

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焼き魚

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カキ

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タケノコ

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デザート

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク

カソリの林道紀行(33)東北編(その5)

みちのく5000(5)
(『バックオフ』1995年11月号 所収)

“みちのく5000”のフィールドも、いよいよ北へ。飯豊連峰周辺から朝日連峰周辺のダートを激走! さらに宮城・山形県境の奥羽山脈峠越えルートへ。
 今回のエリアDでもダート走行は200キロを超えた。通算で908キロになり、1000キロが目前だー!

“みちのく5000”の今回のエリアDは、次の3つのパートから成っている。
 1・飯豊連峰篇
 2・朝日連峰篇
 3・奥羽山脈篇

 まず、第1ステージの飯豊連峰だが、福島・山形・新潟の3県にまたがる大山塊で、主峰は標高2105メートルの飯豊山。その飯豊連峰東側・赤崩山の山頂直下、福島・山形県境の峠を越えて五枚沢・葡萄沢林道を走った。一部区間は往復になるが、この五枚沢・葡萄沢林道の全線を走ると、43キロのダートになる。東北の豊かな自然をたっぷりと味わえる、走りごたえのある林道だ。

 次に、第2ステージの朝日連峰だが、山形・新潟の県境に連なる大山塊で、その南端からは、飯豊連峰がほぼ直角に連なっている。主峰は標高1870メートルの大朝日岳。幻の巨魚“タキタロウ”がいる大鳥池も朝日連峰にある。

 この朝日連峰篇では、山形県の小国から三面林道で蕨峠を越えて新潟県側に入り、そして朝日スーパー林道を走った。朝日連峰の西側の林道で、県境の朝日峠を越えて山形県の大鳥に下った。かつて、ロングダートの代名詞だった朝日スーパー林道も舗装化が進み、ダート区間は27キロになっていた。

 ここではさらに、朝日連峰の東側に出、“朝日三鉱泉”に入りながら地蔵峠林道、西五百川林道、黒鴨林道と走ったが、これがよかった!

 最後は、第3ステージの奥羽山脈篇だが、山形・宮城県境の奥羽山脈の峠越えルートを走った。山形から宮城へ、宮城から山形へ、また、山形から宮城へと、奥羽山脈を横断していったのだ。この峠越えルートというのが、林道のなかでも、一番おもしろい。

 山形県の上山から、舟引山峠を越えて宮城県の白石に通じる南蔵王・不忘山林道は、ダート24キロ。峠周辺からの展望はすばらしく、とくに宮城県側のダートは適度に荒れていて走りがいがある。今回のエリアDのナンバーワン林道といっていい。

 おまけに、林道を走り抜けたところには、蔵王開拓温泉という新しい温泉ができている。ここの大露天風呂は、入る価値が十分にある。休憩室もあるので、ダート走行で疲れた体を休めることもできる。

 この南蔵王・不忘山林道を一番南として、二口林道、田代林道と、山形・宮城県境の奥羽山脈の峠越え林道を走った。

 二口林道は、山形県側が舗装化工事のため、二口峠で通行止めになっていた。で、宮城県側のダート10キロを往復した。県道に昇格した二口林道なので、山形側の全線舗装化はもう間近。宮城県側のダート区間が残されているのがせめてもの救いだ。

 なんと田代林道も県道に昇格し、舗装区間が延びている。とくに山形側が急ピッチ。そのため、ダート区間は23キロに減っている‥‥。ということで、みなさん、おもしろいダートが残っているうちに、ガンガンと走りまくろうではないか!

“みちのくの狼”カソリ&ブルダスト瀬戸のコンビは、午前4時、東京渋谷のBO編集部を出発。今回は2台ともDR250Rだ。カソリがホワイト、ブルダストがパープルのDRだ。首都高から東北道と“みちのく”へのメインルートを突っ走る。

 那須高原SAで朝食。豚汁定食がないので、そのかわりに、雑炊定食を食べる。SAにある芭蕉の「奥の細道」の句碑、「田一枚 植えて立ち去る 柳かな」を見て出発。郡山JCTで、東北道から磐越道に入る。

 磐越道の新中山トンネルを抜けると天気が急変し、ザーザー降りの雨になる。それまでは、東京からずっと天気がよかったのに‥‥。気温もいっぺんに5度近くも下がる。奥羽山脈の中山峠をはさんで、信じられないくらいに天気が変わった。

 磐越道の会津若松ICが今回のエリアDの出発点。R121を北へ。
「こう寒くては、たまらないゼ」
 と、熱塩温泉に立ち寄り、共同浴場の湯に入る。“熱塩”の名前どおりに、熱い、塩味のする湯だ。

「カソリさん、温泉って、ほんとうにすごいですね!」
 と、ブルダストも絶賛するほどの“温泉効果”で、雨と寒さのダブルパンチに痛めつけられた体に元気がよみがえってくる。
 おまけに、温泉に入っているあいだに雨は上がった。

 熱塩加納村の村役場がある加納から、ゆるやかな峠を越えて五枚沢の渓谷に下り、最奥の集落、五枚沢を過ぎると、五枚沢林道のダートに入っていく。道幅は狭い。車1台がやっと通れるくらいだ。交通量が少ないので、道の中央には草がはえている。石のゴロゴロした路面の荒れた個所もある。

 峠に向かって一気に駆け登っていく。五枚沢の集落から10キロで峠に到着。名無し峠だが、赤崩山峠とでもしておこう。うれしいことに、まぶしいくらいに日が射してきた。

 福島・山形県境の赤崩山峠は、飯豊連峰東側の山並みを越える峠。唯一の通り抜けできるルートになっている。ブナの大木が、この峠のいい目印だ。

 峠を越えて山形県側に入ると、谷地平と呼ばれる平坦な湿原。そこを走り抜けると、T字路に出る。これが葡萄沢林道。直進して峠下の集落、広河原に下っていく道も、左折して峠下の集落、岳谷に下っていく道もともに葡萄沢林道である。

 まず直進して広河原へ。その途中では、マウンテンバイクの一団に出会った。最近、林道では、けっこうマウンテンバイクに出会う。広河原までは、15キロのダート。そこからT字路に戻り、次に岳谷へ。その手前に葡萄沢林道の起点碑が立っているが、5キロのダートだった。

“みちのくの狼”カソリ&ブルダスト瀬戸の“みちのく5000踏破隊”は第1ステージの「飯豊連峰篇」から第2ステージの「朝日連峰篇」へと舞台を移す。
 九才峠を越えてR113に出、小国へ。

 北に朝日連峰の山々が連なり、南に飯豊連峰の山々が連なる小国は、まさに“小国”どおりの、独立した小世界。心ひかれる世界だ。

 小国温泉のひなびた温泉宿の湯に入り、国道沿いの食堂で山菜がゴソッと入った山菜ラーメン・ライスを食べ、最後に2台のDRを満タンにし、我らの次ぎなるフィールド、朝日連峰へと向かっていく。

 小国郷最奥の集落、荒沢から三面林道に入る。
 猛烈な睡魔。目をあけていられない。
「15分、15分ね」
 とブルダストにいって、DRを止め、林道のわきの草原で寝る。横になった瞬間、ほんとうに2、3秒で爆睡状態。ドロドロの底無し沼に落ちたような深い眠り。
 キッチリ、15分で目覚める。
 カソリ、エライ!

 蕨峠を越えて新潟県の三面へ。奥三面ダムの工事で、かつての三面の集落は、今はない。三面川にかかる橋が工事中。仮橋が大雨で流され、カソリ&ブルダスト、こわごわと、揺れるつり橋を渡った。

 朝日スーパー林道に入る。
 舗装が延び、今では“朝日スパーライン”といっている。それでも、県境の朝日峠に近づくとダートになる。峠を越えて山形県の大鳥へ。27キロのダート。三面林道と合わせ34キロのダート。大鳥では「朝日屋旅館」に泊まった。

 翌朝一番の林道は、鱒淵林道だ。
 荒沢ダムの近くから入っていくが、鱒淵の集落を過ぎるとダートがはじまる。池ノ平峠を越えていく林道。峠を下ると八久和ダム。ここまではダート10キロ。八久和ダムの上を通り、渓谷沿いの八久和林道に入っていく。これがすさまじい道だ。

 林道は廃道寸前で、草がおい茂り、あちこちで崖崩れがおきている。そこを強行突破。崩れ落ちた岩の山の上を越えていくときは、冷や汗もの。登りきれずにブルダストに押してもらったときなど、ザラザラ斜面が崩れ、まさに危機一発。あやうくDRもろとも谷底へ落ちるところだった。月山ダムの工事現場を通りR112に出たときは、心底、ホッとした。
 2本合わせてダート20キロの林道だ。

 R112で月山山麓の峠、六十里越をトンネルで抜け、峠を下ったところで、最上川最大の支流、寒河江川にぶつかる。国道を折れ、この寒河江川の流れに沿って、今度は朝日連峰の東側の奥深くへと入っていく。

 第1番目の地蔵峠林道で地蔵峠へ。3キロのダートを走って峠に着くとなんと大規模林道「真室川・小国線」の山岳ハイウエーに変わり、あっと驚く。峠を下り、古寺鉱泉に立ち寄り、次に、ぶな峠を越える。峠下で西五百川林道に入ったが、これは本格的なダート林道でうれしくなってしまう。

 朝日鉱泉に立ち寄り、愛染峠へ。この間がスゴイ‥‥。けっこうハードなダートで、ブルダストと悪戦苦闘して峠を登っていったが、またしても「真室川・小国線」にぶつかり、またまた、あっと驚く。
 最後は愛染峠から黒鴨林道を下っていったが、ダート24キロの、朝日連峰篇では、最高の林道だ。

 朝日連峰周辺の林道を走り終えると、白鷹町の中心、荒砥に出る。そこから上山へと急ぎ、奥羽山脈の峠越え林道の第1本目、南蔵王・不忘山林道を目指す。時間との競争だ。どうしても夕暮れ前には、峠に立ちたかった。最奥の集落、萱平を過ぎるとダートに入り、DRのエンジン全開で峠へと駆け登っていく。

「間に合った!」
 舟引山の山頂直下、舟引山峠に到着したときは、夕日はまだ、遠くの山々の稜線の上で、眼下の上山盆地を赤々と照らしていた。上り8キロ、下り16キロのダートの南蔵王・不忘山林道は、今回の最高の林道だ。

 山形県の上山から宮城県の白石へと、南蔵王・不忘山林道を走ったあと、R4を北上。、角田市の神次郎温泉の一軒宿「大元荘」で一晩、泊まる。

 翌日はまず仙台に行き、それから秋保温泉、二口温泉に立ち寄り、二口林道に入っていった。
峠に近づいたコーナーで、すれ違いざまに、
「カソリさーん!」
 と声をかけられ、一瞬ビックリ。
 KLX-ESに乗る佐藤利道さん。
「もうすぐカソリさんがこのあたりに来るだろうって、こうしてずっと走りまわっていたんですよ」
 という佐藤さんの言葉がうれしかった。彼と彼の仲間全員とがっちり握手をかわして別れ、二口峠へ。だが、山形側は舗装工事で通行止め。片道10キロのダートを引き返す。峠下では何と佐藤さんらが待ってくれていた。

 宮城県の中新田から奥羽山脈の鍋越峠を越え、銀山林道を走り、銀山温泉に立ち寄り、尾花沢へ。芭蕉の「奥の細道」の最大の難所、山刀伐峠を越えて赤倉温泉へ。

 そこから奥羽山脈の峠越え林道の田代林道に入っていく。9キロのダートを走り、山形・宮城県境の田代峠に到着。
 峠を越え、宮城側を下っていったところで、今回もダート200キロを突破した。その地点でDRを林道の真ん中に止め、万歳と、大声で叫んでやった。宮城県側のダートは14キロ。合計24キロのダートの田代林道だ。    
 そのあと、長沼林道、桧沢林道と走り、最後は築沢林道のナイトラン。鳴子温泉に到着。共同浴場の「滝乃湯」に入る。すべての林道を走り終えたあとなので、ブルダストとホッとできる瞬間。湯から上がるとR47で古川へ。午後8時、東北道の古川ICに到着した。


■コラム■朝日三鉱泉
 朝日連峰の山ふところ深くにいだかれるようにして、古寺鉱泉、朝日鉱泉、黒鴨鉱泉の“朝日三鉱泉”がある。ともに一軒宿。とくに、古寺鉱泉と朝日鉱泉は、人里を遠く離れたところにあり、朝日連峰の主峰群への、絶好の登山口になっている。

 ところで“鉱泉”というのは、湯温が25度以下の温泉を指し、それ以上の湯温の“温泉”と区別する言葉だった。だが、25度の意味はあまりない。60度、70度といった高温の温泉に水をガンガン入れて入るのと、10度、20度といった低温の鉱泉を沸かして入るのと、温泉の効能からいえば、どちらがいいともいえない。

「鉱泉」が半ば死語化するなかにあって、“朝日三鉱泉”は、かたくななまでに“鉱泉”を名乗っている。それがまた、朝日連峰の大自然によく合っているのだ。これら“朝日三鉱泉”をめぐるのにはバイクが一番だ。

 古寺鉱泉の「朝陽館」はランプの宿。まさに秘湯。宿の前を古寺川が流れているが、渓流釣りにはぴったりの川で、イワナ釣りの釣り師と一緒に入った。ここの湯はすごくいい。赤茶けた湯の色。体の芯がホカホカしてくる。混浴。湯船が2つ。源泉は身震いするほどに冷たい。朝日鉱泉は山小屋風の建物で、入浴のみならず、食事もできる。黒鴨鉱泉は湯にヌメリがあり、肌がツルツルしてくる。

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク

2010台湾一周(14)台中→台南(その4)

6月19日(土)晴

 北港の朝天宮前を出発し、嘉義へ。
 嘉義のレストラン街にある「青松餐庁」で昼食。大変なご馳走だ。フカヒレスープにはじまり、タコ、ウナギののったサラダが出た。つづいて炒米粉、炒飯、アワビ、カラスミ、エビ、豚足、タラ風白身の魚と次々に台湾料理が出てくる。

 日本では高級品のカラスミだが、台湾ではごく普通に食べられるのがうれしい。締めはカニ鍋だ。デザートは饅頭とミルキーな飲み物。大満足の嘉義での昼食だった。

 嘉義の町を出ると、じきに北回帰線に到着。そこには北回帰線天文広場があり、観光スポットになっている。北回帰線のモニュメントが建ち、北回帰線標や第1代目から第4代目までの歴代の北回帰線標も並んで建っている。

 嘉義の北回帰線に立っていると、半年前に走った中国大陸の「広州→上海2200キロ」が思い出されてならなかった。広東省のスワ頭の町で北回帰線を越えたのだが、この嘉義の北回帰線のようなそれらしきものはなく、どこが北回帰線で、いつそれを越えたのかもわからないまま、スワ頭の町を通り過ぎていた。

 大陸の中国人は北回帰線にはほとんど興味を示さないようだ。

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朝天宮前で李さんと2ショット!

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昼食はフカヒレスープからはじまった

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ウナギとタコのサラダ

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炒米粉

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炒飯

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アワビ

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カラスミ

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エビ

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豚足

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タラ風白身の魚

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カニ鍋

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デザートの饅頭

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デザートの飲物

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北回帰線のモニュメント

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク

カソリの島旅(63)青海島(山口)

(『ジパングツーリング』2002年4月号 所収)

 角島から国道191号に戻ると長門市へ。
「仙崎かまぼこ」で有名な仙崎漁港から仙崎瀬戸にかかる青海大橋で青海島に渡る。
 青海島は北長門国定公園の中心的存在の島で、すばらしい風景が連続する。島の北側は断崖絶壁。洞門や奇岩怪石の連なる変化に富んだ海岸だ。仙崎港の「仙崎シーサイドスクウエアー」から出る青海島一周の観光船「シータス」で見ることができる。

 青海島には島一周の道がないので、県道283号で島東端の集落、通(かよい)まで行く。その途中、黒瀬峠を越えたところに海上レストランの「紫津浦」がある。そこで昼食。「海鮮丼」(2500円)を食べた。具だくさんで鮮度満点。

 行き止まり地点の通の向岸寺には、「くじら墓」がある。国指定の史跡になっている鯨墓には、鯨の胎児70数体が埋葬されているという。鯨を供養する鯨塚はほかでも見たが、鯨の墓というのは初めて見た。寺には墓だけでなく、鯨の位牌や鯨の過去帳もある。

 仙崎や青海島は長州捕鯨(沿岸捕鯨)の中心地だったが、この「くじら墓」を見ていると、青海島の漁民たちの鯨に抱いていた気持ちを見てとれる。

 向岸寺のすぐ近くの漁港前には「くじら資料館」(入館料200円)がある。かつての捕鯨の道具類や捕鯨の方法、鯨の解体などが展示されている。

 ここを最後に青海島を離れ、仙崎から国道191号で萩に向かった。

テーマ : 国内旅行記
ジャンル : 旅行

カソリの島旅(62)角島(山口)

(『ジパングツーリング』2002年4月号 所収)

 彦島から下関に戻ると、下関駅前に立った。ここが国道9号の終点であるのと同時に、国道191号の起点になる。
「本州西部編」もいよいよ、最後の行程。下関から日本海経由のルートで東京に向かうのだ。

 50㏄バイクのスズキSMX50に、
「さー、SMXよ行くゾ!」
 と、ひと声掛け、国道191号を走り出す。

 この国道191号は山口県内の日本海の海沿いを走るルートだ。
 途中、蓋井島への船が出る吉見港に立ち寄り、本州最西端の毘沙ノ鼻に立った。岬の突端からは蓋井島がよく見えた。これで最北端の大間崎、最南端の潮岬、最東端のとどヶ崎と合わせ、本州の最東西南北端に立ったことになる。

 国道191号のゆるやかな峠、梅ヶ峠(うめがとお)を越えて下関市から豊浦町に入る。その北隣の豊北町の特牛(こっとい)から完成してまもない角島大橋で、角島に渡った。
「えー、これが無料!?」
 と、思わず声が出そうになるほどの角島大橋だ。

 何か、すごく得した気分。海士ヶ瀬戸をまたぐ角島大橋を走っていると、海の上をバイクで飛んでいるような気分になる。角島はひらべったい島。あっというまに島の突端に着いてしまうが、そこには角島灯台がある。

テーマ : 国内旅行記
ジャンル : 旅行

カソリの島旅(61)彦島(山口)

(『ジパングツーリング』2002年4月号 所収)

 本州最西端の町、下関。
 ぼくは下関に来るたびに、胸がキューンとしてくる。下関は大陸への夢を限りなくかきたててくれるのだ。
 下関では下関駅から徒歩1分の「下関ステーションホテル」(1泊朝食つき5700円)に泊まったが、クロワッサンにスープ、ゆでたまごの朝食を食べると、「下関国際フェリーターミナル」に行った。

 今までに何度か、下関港から関釜フェリーで韓国の釜山に渡った。一昨年(2000年)にはバイクと一緒に渡り、「韓国一周3000キロ」を成しとげた。
 そんな思い出の地、下関を出発。

 まずは彦島だ。
 幅の狭い水路をまたぐ関彦橋を渡って彦島に入る。この橋の隣には水門があって、時間によってはその上を通って彦島に入っていける。彦島は下関と町つづきのようなものだ。

 彦島東端の三菱の造船所が尽きたところからは無人島の船島を見る。関門海峡に浮かぶ平坦な小島。対岸には門司の町並み。その背後には九州の山々が連なっている。

 船島は別名、厳流島。宮本武蔵と佐々木小次郎の対決でよく知られている。船島には佐々木小次郎の墓があるという。関釜フェリーが下関港を出ていくときは、この島のすぐわきを通っていく。

 彦島の南端、田の首まで来ると、関門海峡の対岸には小倉から戸畑にかけての町並みがよく見える。北九州工業地帯の工場群も見える。

 福浦港をぐるりとまわり込み、海沿いを走ると、彦島から小倉に向かう関門海峡フェリーを見る。下関から九州に渡るのに、このフェリーを使うのもすごくいい手だと思う。

 そして彦島北西端の南風泊港へ。日本のフグの大半がこの港に水揚げされる。魚市場に隣合って航空貨物の会社が並んでいるところが南風泊港らしい。魚市場で競り落とされたフグはすぐさま航空貨物で福岡空港などから東京や大阪の大消費地に送られていくのだ。

 ぼくは1度、この南風泊港でのフグの競りを見るためだけに下関に来たことがある。
 午前2時を過ぎると、もう市場は動きだし、午前3時すぎに市場内に競り開始のベルが鳴り響いた。南風泊港独特の競りの仕方で、布袋の中で競り人と仲買人の指のからみ合い、フグ1ケースの値段が決まっていく。

 そんな南風泊港からは短い竹ノ子橋で竹ノ子島に渡り、小さな島の先端まで行くと、その先に浮かぶ六連島が見えた。

テーマ : 国内旅行記
ジャンル : 旅行

カソリの島旅(60)笠戸島(山口)

(『ジパングツーリング』2002年3月号 所収)

 長島から室津に戻ると、今度は室津半島西岸の道を北上。
 沖合の佐合島、牛島、馬島といった島々を見る。今、走ってきた長島もよく見える。その向こうには祝島。この祝島も八島同様、興味のひかれる島だ。
「いつか渡ってやろう!」

 田布施で国道188号に合流し、光を過ぎると、笠戸島が見えてくる。
 下松市に入ったところで、笠戸大橋で笠戸島に渡り、県道173号を南下する。

 笠戸島は南北に細長い島。笠戸湾に面した西岸は“7つの浦と7つの岬”といわれるほどの入り組んだ海岸線だ。その中に小城岬や大城岬がある。
 笠戸島は造船の島でもある。造船所の前を通って島西部の深浦港へ。そこで県道173号は行き止まりになる。

 港の背後にそびえる山が標高256メートルの高壺山で笠戸島の最高峰になっている。
 ここでは酔っぱらったおっちゃんにからまれた。

「あんた、何してるの」
「えー、バイクで日本一周? 何が楽しくてそんなことやってるの」
「あんたいくつ? 26?」

 ぼくが「54ですよ」というと驚いた顔をしたが、我らバイクに乗る者はみんな若く見られる。酔っぱらったおっちゃんだったが、「26」といわれて気分をよくして笠戸島を離れるカソリだった。

 下松に戻ると徳山へ。そこから国道2号で下関に向かう。
 最後まで雨、雨、雨・・・。
 干珠島、満珠島の2島を見て下関に到着。東京を出発してから10日目のこと。
 東京から2133キロを走っての下関到着だ!                       

テーマ : 国内旅行記
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カソリの島旅(59)長島(山口)

(『ジパングツーリング』2002年3月号 所収)

 平郡島から戻ると、柳井港の待合室で朝食。売店でハンバーグ弁当(500円)を買って食べた。さー、出発だ。
「雨になんか負けるもんか!」
 と叫んでカソリ、走り出す。

 さきほど平郡島船からのフェリー見た室津半島に入っていく。
 中世のころは海外貿易の拠点として、近世には瀬戸内海の風待港として栄えた室津まで来ると、狭い上関海峡の対岸に、長島の上関の町並みを見る。

 海峡をまたぐ上関大橋で長島に渡り、上関の町に入っていく。
 ここは下関、中関(防府市)に対しての上関。港に停泊中の八島行きの船を見る。無性に八島まで行きたくなったが、その気持ちをぐっと押さえ込む。八島まで行くと時間がかかり過ぎるのだ。残念…。
 こうして諦めた島が、いったい何島あったことか。

 上関からは長島西端の四代へ。その途中からは八島がよく見えたが、
「いつの日か、きっと行くぞ!
 と、SMX50に乗りながら叫んでやった。
 上関から四代までは14キロだった。

テーマ : 国内旅行記
ジャンル : 旅行

2010台湾一周(13)台中→台南(その3)

6月19日(土)晴

 十分に楽しめた「雲林布袋戯館」を出発し、台南を目指して南へ。
 天気が晴天なこともあって、日差しが強く、南下するにつれて気温がグングン上がる。アドレスで切る風も熱風をかきまぜているかのようで、あまり涼しくはない。

 北港に到着。町中にあるスズキの販売店を訪問。冷たいフルーツジュースを出してくれたが、あまりのうまさにもう1杯、おかわりをもらった。気温は30度をはるかに超えている。この北港のスズキ販売店でも、名産の落花生を贈られた。

 スズキの販売店からは町の中心にある朝天宮へ。ここは「北港マ祖」とも呼ばれているが、1694年に建立された。先にもふれたことだが、「マ祖信仰」は台湾では絶大で、その中でもとくに朝天宮は台湾全土に数多くあるマ祖廟の総本山で、台湾各地から参詣者がやってくる。

 旧暦の正月から旧暦3月23日のマ祖の誕生日までの7晩8日をかけておこなう進香期、それと旧暦9月9日のマ祖昇天の日は大変な数の参詣者がこの町に押し寄せるという。

 朝天宮の本尊のマ祖像だが、その両脇は千里眼と順風耳の大きな2体の像で護られている。そのほかマ祖の分身像7体などもまつられている。本尊のみならず、それら分身像などにもお線香を上げていく。

 北港に近い新港には奉天宮があり、ここは「新港マ祖」と呼ばれ、やはりマ祖をまつっている。朝天宮よりも古い1622年の建立ということだが、朝天宮に比べると、参詣者の数はぐっと少なくなるという。

 運よくというか、この日はちょうど朝天宮の祭りで、参拝を終えたころ祭りの行列が朝天宮前にやって来た。日本風の神輿も繰り出した。しばらくは朝天宮前で祭りの光景を眺めるのだった。

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台南を目指して南へ

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同行のDRとアドレスのライダー

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北港の町に入っていく

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北港のスズキの販売店内

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アドレスの展示

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スズキの販売店では名産の落花生を贈られた

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北港の朝天宮を参拝

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朝天宮の祭り

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク

カソリの島旅(58)平郡島(山口)

(『ジパングツーリング』2002年3月号 所収)

 周防大島に別れを告げ、大畠に戻ると、国道188号で柳井へ。
 松山へのフェリーが出る柳井港から16時30分発のはフェリー「へぐり」で平郡島に渡った。
 平郡島の東港まで90分の船旅。これがよかった。山口県の瀬戸内海の島々を船上から眺める。

 周防大島を左手に眺め、右手の室津半島がつきると、横島、長島、その向こうの祝島を見る。さらに山口県最南の八島を見る。
 八島は次第に大きく、はっきりと見えてくる。存在感のある島だ。

 平郡島の西港を経由し東港に到着。そこでは民宿「大野屋」に飛び込みで行き、泊めてもらった。夕食も出してもらった。

 平郡島から柳井へのフェリーは1日2便。東港6時発の次は14時になってしまうので、東港6時発の便に西港から乗ることにした。西港発は6時30分。

 翌朝は6時前に民宿「大野屋」を出発。音をたてて雨が降っている。県道155号で西港へとスズキSX50を走らせる。

 平郡島の東海岸を北上。夜が明けてくる。掛津島の向こうにどっしりと横たわる周防大島を見ながら走る。西港まで12キロ。その間に集落はない。平郡島で人が住んでいるのは東港と西港の周辺だけなのだ。

 山々は緑の濃い樹林で覆われている。自然の豊かな島だ。
 こうして東港からやってきたフェリー「へぐり」に乗って柳井港に戻った。

テーマ : 国内旅行記
ジャンル : 旅行

2010台湾一周(12)台中→台南(その2)

6月19日晴

 8時30分、台中を出発。町中のガソリンスタンドで給油しているところへ、昨夜のスズキ販売店のイベントに参加してくれたDR-Z400SMのライダーとブルーのアドレスのライダー、2人が来てくれた。

「台南までカソリさんと一緒に走りたい!」
 ということなので、
「どうぞ、どうぞ!」
 というと、とくにDRのライダーは大喜びだった。

 台中を出ると広々とした台湾平野が広がる。左手の台湾山脈ははるかに遠く、青く霞んで見える。大肝渓を渡り、彰化の町に入っていく。

 彰化ではスズキの販売店を訪問。台鈴があらかじめ連絡してくれていることもあるが、店内には何枚もの手書きの「カソリさん、歓迎!」のポスターが貼られている。お茶を飲み、特産のピーナツを食べながら、社長とはしばしの歓談。台湾人の心やさしさが伝わってくる。

 台湾のみなさんは日本が好きだ。
 世界中でこれほど日本が好きで、日本人が好きだという国、国民はない。日本はもっと、もっと台湾を大事にしなくてはいけないと彰化で強く思うのだった。
 販売店を出るときは、日本へのおみやげだといって、大袋入りの殻つきピーナツを贈られた。

 彰化から南へ。
 濁水渓にかかる西螺大橋を渡る。この橋は日本時代に造られたものだが、台湾の文化遺産になっている。
 西螺大橋を渡り、西螺の町に入っていく。ここでもスズキの販売店を訪問した。社長と社長夫人、お店のみなさんには歓迎され、スイカをご馳走になった。それだけではなく、この地方特産の醤油を贈られた。

 西螺を過ぎたところでは、「雲林布袋戯館」を見学。この建物も日本時代のもの。伝統の人形劇の資料が展示されている。その一室では、実際に人形を作っている。台湾の文化の一端に触れることのできた「雲林布袋戯館」だった。

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台中のガソリンスタンドで給油

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台南まで同行したいというDR-Z400SMのライダー

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カラフルな観光バス

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彰化の町に入っていく

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スズキ販売店の店内

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スズキ販売店の社長としばしの歓談

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西螺大橋を渡る

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西螺大橋は濁水渓にかかる橋

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西螺のスズキ販売店を訪問

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スズキの販売店ではスイカをご馳走になり特産の醤油を贈られた

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「雲林布袋戯館」を見学

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館内の展示

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人形劇の展示

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館内の一室では人形を作っている

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人形づくりの工程

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できあがった人形

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク

カソリの島旅(57)周防大島(山口)

(『ジパングツーリング』2002年3月号 所収)

 広島から国道2号で大竹を通って山口県に入る。
 岩国の駅前食堂でラーメンライスの夕食を食べ、ナイトランの開始。海沿いの国道188号を行く。
 大畠で国道437号の大島大橋を渡り、瀬戸内海では淡路島、小豆島に次いで大きい周防大島に入っていく。

 屋代島ともいわれる周防大島だが、この島は、伊豆大島、奄美大島と並ぶ“日本三大・大島”のひとつになっている。
 大島大橋を渡りきったところでパトカーが検問していた。な、なんとそれに捕まった。テールランプがついていないというのだ。

「うそでしょ!」
 と、警官にくってかかるカソリ。
 というのは岩国を出発するとき、ちゃんと確認していたからだ。

 50㏄バイクの夜間走行でテールタンプがついていないということは、命とりになってしまう。ということで、ナイトランになるときは、必ずテールランプを確認していた。

 ところがほんとうについていない。
 よりによってこんなところでバルブ切れ‥。
 整備不良ということで切符をきられた。
 クソーッ。
 ところが信じられないことに、周防大島の久賀に着くころにはまたちゃんとついていた。罰金5000円、取られ損だー!

 久賀では久賀港近くの「ひふみ旅館」に泊まった。
 翌朝は冷え込んだ。
 朝、道行く人が「寒うなったねえ」と挨拶をかわしている。
 テレビの天気予報では北国の各地で気温が0度を割ったと報じている。ところが周防大島では寒くなったといっても、朝起きたときは半ソデ1枚でいあられるくらい。あらためて瀬戸内海の温暖な気候を感じた。

 久賀の「ひふみ旅館」で朝食を食べ、国道437号で東和町へ。
 そこが我が師、民俗学者の宮本常一先生の故郷なのだ。生涯を通して4000日以上も日本国内を旅された宮本先生は亡くなられてすでに久しいが、奥様はお元気だ。先生のご子息の宮本光さん夫妻が先生の故郷をしっかりとまもっている。

 宮本光さんはミカン、サツマイモが中心の「宮本農園」の農園主。我が家で食べるミカンやサツマイモの大半は、ここ、宮本農園産のものなのだ。

 宮本常一先生の故郷を訪ねるのは、ぼくの「日本一周」の聖地巡礼のようなもの。先生の奥様、宮本光さん夫妻に挨拶し、先生のお墓のある神宮寺のお参りをし、今回の「日本一周」の聖地巡礼とした。

 国道437号が途切れる伊保田へ。
 ここから松山へ、フェリーが出ている。国道437号の起点は松山なのである。
 伊保田から周防大島の南側にまわり込む。道幅がぐっと狭くなる。短いトンネルを抜けたところが由宇。小さな港。右手に片島、正面には愛媛県の二神島が見える。その向こうには四国の山々がはっきりと見えている。

 海沿いの県道60号を行く。
 プッツンと途切れた先ではミカン園の中を縫う狭い道を走り抜け、きれいなビーチがつづく片添浜に出た。ここでは片添浜温泉「遊湯ランド」(500円)の湯に入った。

 さらに海沿いの道を行く。周防大島は久賀町、東和町、橘町、大島町の4町から成っているが、そのうち橘町では竜崎温泉「潮風の湯」(700円)に入った。

 橘町から大島町に入り、大島大橋に戻った。135キロの「周防大島一周」。さすが「日本三大・大島」の周防大島だけあって、島一周の距離は100キロを超えた。

 最後に「日本三大文殊」の文殊堂に参拝し、飯の山展望台から大島大橋を見下ろし、周防大島温泉「大観荘」(1000円)の露天風呂に入った。

テーマ : 国内旅行記
ジャンル : 旅行

カソリの林道紀行 東北編(その4)

みちのく5000(4)阿武隈山地編
(『バックオフ』2005年10月号 所収)

“みちのくの狼”カソリにとって、今回の阿武隈山地は未知の世界。
 我が日本地図からスッポリ抜けた空白のエリアなのだ。
 それだけに、期待は、ものすごく大きかった。
 そして阿武隈山地は、その期待に、見事にこたえてくれた。

 すごい世界だ、阿武隈山地は!
 まさに林道の宝庫。
 林道が網の目のように、延びている。

◇◇◇

 みなさん、阿武隈山地って、知っていますか?
 南は茨城県境から、北は宮城県境へ、長さ170キロ、幅50キロほどで連なる福島県東部の山地で、全体になだらか。
 平均した高度は、標高500メートルほどである。
 日本全国を駆けめぐっているカソリにとって、この阿武隈山地というのは自分の日本地図からスッポリと抜け落ちてしまったようなエリアで、今までほとんど走っていない。

 というのは、山地とはいっても、全体がなだらかな高原状の地形なので、これといった目ぼしい峠はないし、何か、強烈に訴えてくるものもないし‥‥ということで、福島県の阿武隈川沿いの中通りを貫くR4や、太平洋岸の浜通りを貫くR6は走っても、そこから一歩はずれて阿武隈山地に入っていくということは、ほとんどなかった。

 ところが、この阿武隈の世界に、一歩、足を踏み入れていくと、そこがとてつもなくおもしろい世界だということがよくわかる。
 全体になだらかな高原状の地形なので、林道をつくりやすいということもあるのだろう、いたるところに林道が延び、それこそ、網の目状態なのである。

 このエリア、阿武隈山地の大きな特徴は、1本のロングダートを走るというのではなく、無数にある10キロ前後ぐらいの林道を走りつなぐところにある。地図を頼りに、そのような林道を探し出す楽しみがある。頭を使わないことにはできない林道走行なのである。

“我ら林道派”にはピッタリのエリアだと思うのだが、地図でカンをつけ、ルートを探しだし、そのルートを実際に走ってみるのだ。
 想像したとおりのダートで、キッチリと走り抜けられたときの喜びは大きい。

「みちのく5000」の第3弾、エリアCの阿武隈山地を目指し、“みちのくの狼”カソリとブルダスト瀬戸の「世界一周」コンビは、東京・渋谷のBO編集部を午前4時に出発した。
 我らの相棒は、カソリがDR250R、ブルダストがDJEBEL250。
 ブルダストとの合言葉は、
「阿武隈山地の林道を1本でも多く走ろう!」
 で、カソリ&ブルダストは燃えている。

 首都高から常磐道を走る。友部SAで朝食にし、7時30分、福島県南端のいわき勿来ICに到着。この勿来がエリアCの出発点になるのだが、東京からの距離は、190キロでしかない。イメージしているよりも、阿武隈山地は、はるかに近い。
 まずは、みちのくの玄関口、勿来関跡に行く。前回の白河関跡でもふれたが、勿来関は“奥羽の三関”のひとつに数えられていた。それほどの、要衝の地であった。
「さー、行くゼ!」
 と、ブルダストにひと声かけ、阿武隈山地の第1本目の林道に向かっていく。

 川部町(いわき市)でR289を左折し、地図で見当をつけ、地元の人にも教えてもらい、やっと目兼横川林道に入ることができた。渓流に沿って走り、仏具山の南側の峠を越える。ダート9キロ。第1本目ということで、ひときは印象の深い林道だ。つづいて、ダート10キロの四時川林道を走り、朝日山近くのR289に出た。

 第3本目の大柴山林道(ダート4キロ)、第4本目の中沢川林道(ダート4キロ)と、短い林道を走りつなぎ、“いわき遠野”の中根ノ湯温泉で入浴&昼食。ここで食べたアユの塩焼き定食はうまかった!

 出発すると間もなく、バケツをひっくりかえしたような土砂降りの雨になる。
 豪雨をついて、林道激走。
 阿武隈山地林道群のハイライトのひとつ、鶴石山周辺を走る。第5本目の折松林道(ダート13キロ)、第6本目の鶴石山林道(ダート15キロ)と、ともに10キロを上回るダートコースを連続して走った。

 こうして、R49に出、いわき市の中心、平へ。ここまでが“阿武隈山地林道群”の第1ステージ。全部で55キロのダートを走破した。

 平からはR6を北上し、楢葉町まで行く。そこが、第2ステージのエントランス。まず、ダート15キロの乙次郎林道を走り、つづいて、ダート12キロの滝ヶ谷・井出川林道を連続して走り、富岡町の岩井戸温泉「うめだや旅館」に泊まった。

 翌朝は、午前4時に起床。すぐさま、太平洋の浜辺へと走り、水平線上に登る朝日を拝む。後ろを振り向くと、十六夜の月。感動のシーンだ。
 宿に戻ると、朝湯に入り、朝酒のカンビールを飲み、そのあと、朝寝を楽しんだ。
「ブルダストよ、これが“極楽三大セット”。人生、ほかに、何を望むことがあろうか」
 と、カソリ、わかったような、わからないようなことをいう。“我ら極楽トンボ組”は、30分ほどの朝寝から目覚めると、朝食を食べ、“阿武隈山地林道群”の第2ステージを走りはじめた。

(※管理人たまらず:良い子の皆さんは真似をゼッタイしないように! カソリも以後は禁止ですよ!←まぁ2005年時点だと世間的にもこうだったのかも知れませんが・・・)

 第1本目は、前日にも走ったダート12キロの滝ヶ谷・井出川林道。県道のいわき浪江線から入っていく。
 最初が井出川林道。最奥の民家を過ぎると滝ヶ谷林道になるが、かなり荒れた林道。夏草が覆いかぶさり、轍が深く掘れている。ゆるやかな峠を越え、乙次郎林道との分岐を過ぎ、さらに3キロのダートを走り、R399に出た。

 第2本目は、川内村の三ツ石から入っていくダート10キロの赤原遠山林道。大津辺山(778m)の山頂近くを走るので、ゆるく連なる阿武隈の山々を一望できた。

 いったん川内村の中心、上川内に出、R399に面した「峰」という食堂で昼食にする。ここで食べたイワナ丼は忘れられない。開きにし、タレをつけて焼いた肉厚のイワナが2ひき、丼飯の上にのっていた。

“イワナ丼”でパワーをつけたところで、県道小野富岡線から子安川林道への道に入っていく。2キロほど走ると2又の分岐に出るが、右の子安川林道を行く前に、左の“モリアオガエルの生息地”で知られる平伏沼への林道を走る。この道を平伏林道とでもしておこう。峠にバイクを止め、山道を歩き、神秘的な平伏沼を眺めた。

 分岐点に戻り、ダート12キロの子安川林道に入っていく。林道の入口から出口まで、全線ダート。
 子安川林道の川内村側は、かなりラフな路面。石のゴロゴロしている区間もある。稜線に出ると眺望抜群。阿武隈山地の最高峰、大滝根山(1193m)を間近に眺める。峠を越えると、石灰石を敷きつめた真っ白な道。その輝きがまぶしい!

“阿武隈山地林道群”第2ステージの第5本目、ダート3キロの桜沢小久保林道を走ったあと、第6本目の神楽山林道に向かう。地図を見ると、外門という集落から入っていくのだが、とある集落に着いたとき遊んでいる子供たちに聞いてみた。
「ねえキミたちソトカドはどこ?」
 しかし、子供たちの答えは知らないヨというものだった。

 仕方がなく5キロほど戻り、もう一度聞いてみると、子供たちのいた集落がなんと外門。これでトモンと読む。日本語は難しい。ダート12キロの神楽山林道を走り、さらに前日走った乙次郎林道を走り、山あいの静かな温泉の岩井戸温泉に連泊した。

“阿武隈山地林道群”のメインステージの第2ステージでは乙次郎林道と滝ヶ谷・井出川林道を往復し、また、何本かの行き止まり林道に入ったこともあって、その距離をも含めると、全部で120キロのダートを走った。

 翌日は第3、第4ステージを走る。
 まずは第3ステージだ。
 県道いわき浪江線を左折し、大河原林道に入っていったが、これが行き止まり林道で往復18キロのダート。次に日影山糠塚林道に入っていったが、残念、またしても行き止まり林道。往復6キロのダートだった。

 いったんR288に出、玉ノ湯温泉でひと風呂浴び、ダート11キロの行司沢・小滝沢林道を走り、名瀑の行司ヶ滝を見にいった。

 第3ステージの最後は三程林道。期待していたのだが、行けども行けども舗装。この舗装林道でブルダストがやられた。

 舗装林道というのは落ち葉や砂が溜まっていたり、沢水が流れ出て路面が濡れていたりして危ないのだ。そんな舗装林道のコーナーでブルダストが転倒。肘と膝をかなり深く切った。温泉タオルで応急処置。さすが“世界一周ライダー”のブルダスト、痛みを顔に出さずに、グッとこらえている。三程林道はR114に出る手前で、ほんの1キロがダート。第3ステージのダートは36キロだった。

 R6の原町から第4ステージへ。
 大源地林道(行き止まり林道。ダート往復8キロ)、栃窪橲原林道(ダート4キロ)、湯船林道(ダート4キロ)と走り、R115に出た。目の前には、岩山の霊山(805m)がそそりたっている。
 R115で福島へ。そこが今回のゴール。

 福島に着くと、信夫山の展望台に立ち、眼下の福島の市街地を見下ろした。右手には奥羽山脈、左手には阿武隈山地の山並み。ブルダストとガッチリ握手をかわす。今回もダート距離は200キロをはるかに越え、227キロになった。
「すごいゾ!」

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カソリの島旅(56)能美島(広島)

(『ジパングツーリング』2002年3月号 所収)

 倉橋島からは早瀬瀬戸をまたぐ早瀬大橋で能美島に渡る。
 能美島は大柿町、能美町、沖美町、江田島町の4町から成り、人口は42000人と、4万人を超える。
 島民の数は倉橋島よりもはるかに多い。

 この能美島の南側は東能美島、北西側は西能美島、北東側は江田島と呼ばれているが、これら名前の違う3島は地つづきのひとつの島なのである。
 そのうち飛渡瀬地峡以北の江田島は、軍港呉とともに、「海軍兵学校」のあった島としてよく知られている。

 早瀬大橋を渡って入った能美島では国道487号を北上。
 大柿町から能美町を通り、沖美町の三高港から芸備商船のフェリーで広島の宇品港に渡った。

 左手の厳島に落ちてゆく夕日が海を金色に光り輝かせ、右手の江田島の山肌を赤々と染める。船は似島と峠島の間を通り、45分で宇品港に入港した。

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