「旧満州走破行2004」(42)

10月4日(月)晴 ハイラル(その4) 第14日目

 ハイラル駅からハイラルの町歩きを開始。夕暮れの町を歩く。

 広場に面したデパートをのぞいていく。北京のデパートと変らないようなモダンさ。ここが内蒙古の辺境の地だとは思えないような光景だ。

 ハイラル駅近くのレストランで夕食。さっとゆでた川エビとザリガニ(ザリガニ風とてもいおうか、それをグッと小さくしたもの。結局、何なのかわからなかった)、ソバの実の入った焼売のあとは、羊の骨つき肉、羊の肋肉、羊の脚肉、羊のソーセージを食べ、羊の頭にかぶりついた。ハイラルの羊三昧の食事だ。

manchuria2004-042-7418
ハイラル駅からハイラルの町歩きを開始

manchuria2004-042-7441
夕暮れのハイラルの町

manchuria2004-042-7439
ハイラルのデパートを歩く

manchuria2004-042-7444
(ハイラルでの夕食)
川エビ

manchuria2004-042-7447
ザリガニ

manchuria2004-042-7450
ソバの実の入った焼売

manchuria2004-042-7445
羊の骨つき肉

manchuria2004-042-7448
羊の肋肉

manchuria2004-042-7449
羊の脚肉

manchuria2004-042-7453
カソリ、羊の頭にかぶりつく

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク


「旧満州走破行2004」(41)

10月4日(月)晴 ハイラル(その3) 第14日目

 蒙古族の牧畜の世界からハイラルに戻ると、「百年駅舎」のハイラル駅へ。ハイラル駅は1903年に完成したという。ロシア国境の満州里と北京を結ぶ幹線がハイラルを通っている。

 駅前の食堂で昼食の麺を食べたあと、ハイラル駅を歩く。この日は10月1日の国慶節から始まる「黄金週間」の最中で、駅舎内は大勢の乗客であふれんばかり。ちょうど満州里からやってきた北京行きの列車が到着した。ジーゼルカーに引かれた16編成という長い列車だ。

 満州里から北京までは48時間。ハイラルを出るとチチハル、ハルビン、長春、瀋陽と通って北京まで行く。

 ハイラル駅のプラットホームをプラプラ歩きながら、北京行きの列車に乗り込む人たちを見ている。何するでもなしに見つづけ、ハイラル駅を離れていく列車を見送った。

 ぼくは鉄道の駅が好きだ。
 バイクツーリングのときも、よく駅には立ち寄る。駅はその町の顔だ。

 ハイラル駅でも駅待合室の時刻表を見たり、プラットホームを端から端まで飽きることなく歩いたり、そのあとは跨線橋の上から駅構内を走る何本もの線路を見下ろした。

 ハイラル駅を歩きながら「(旧満州を)列車で旅したい!」という強烈な想いにとらわれた。

 ハイラル駅でのこの熱い想いが、今回の旅の最後での「鉄道旅」を実現させることになる。

manchuria2004-041-7434
ハイラル駅

manchuria2004-041-7400
駅前食堂の麺

manchuria2004-041-7420
「黄金週間」で駅待合室は大混雑

manchuria2004-041-7421
ハイラル駅の表示板

manchuria2004-041-7425
北京行きの列車がやってくる

manchuria2004-041-7429
満州里発北京行の列車

manchuria2004-041-7437
跨線橋の上から見下ろす複数の線路

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク


「旧満州走破行2004」(40)

10月4日(月)晴 ハイラル(その2) 第14日目

 早朝のハイラルの町歩きを終え、「貝爾大飯店」に戻ると朝食を食べ、9時出発。

 スズキQS110を走らせ、ハイラル周辺の蒙古族の牧畜民を訪ねる。国境の満州里に通じる幹線道路を右折し、一面に広がる大草原を走る。道の両側には4日前に降ったという雪がわずかに残っていた。

 羊の群れを見るようになる。その先ある牧畜民のパオ(テント)を訪ねた。
「サンバイノ(こんいちは)」
 と蒙古語であいさつすると、みなさんはニコリと笑って歓迎してくれた。蒙古族は漢族よりもはるかに日本人に近い。

 パオの入口にはピカピカのバイクを置いている。バイクは牧畜民たちの重要な足。パオの中を見せてもらった。中央にはストーブがある。燃料は干した牛糞。その両側にベッドがおかれている。

 別のパオでは羊の乳からチーズをつくっている。乳製品は肉と並ぶ主食。羊や山羊、牛、馬、ラクダなどからしぼった乳でさまざまな乳製品をつくっている。

 馬乳酒を出してくれたが、これは馬の乳を発酵させたもの。乳酸飲料といったもので弱い酒。それを蒸留した強い酒もある。馬乳酒と一緒に出してくれたのは酒粕を固めたもので、硬いのをカリカリかじる。チーズのような風味だ。

 蒙古族のチーズは多様。豆腐そっくりのチーズもある。ストーブの大鍋で加熱した生乳からはクリームチーズやバターオイルをつくる。脱脂乳は茶と塩を混ぜた乳茶にして飲む。乳酸菌発酵させた乳を撹拌してつくるヨーグルトもよく食べる。ヨーグルトは彼らの健康の源になっているという。

 このように蒙古族の牧畜民たちは生乳を加熱・撹拌したり、乳酸菌発酵させたり、アルコール発酵させたりして様々な乳製品をつくり出している。それは世界でも最高度に発達した「乳食文化」といっていい。

manchuria2004-040-7342
「貝爾大飯店」を出発

manchuria2004-040-7343
ハイラル近郊の大草原地帯を行く

manchuria2004-040-7397
羊の群れを見る

manchuria2004-040-7384
大草原のパオを訪ねる

manchuria2004-040-7386
バイクは牧畜民の大事な足

manchuria2004-040-7376
蒙古族の若い女性たち

manchuria2004-040-7362
パオの中を見せてもらう

manchuria2004-040-7391
羊の乳からチーズをつくる

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク


「旧満州走破行2004」(39)

10月4日(月)晴 ハイラル(その1) 第14日目

 夜明けとともに起き、早朝のハイラルの町を歩く。キリキリと肌に突き刺さってくるような寒さだ。

 目抜き通りの「中央街」を歩いたが、道の表示板には漢字とアルファベットのほかに、とってつけたかのような蒙古文字でも表記されている。

 店の看板を見ても、大半は漢字だけだが、中には蒙古文字で併記している店もある。それもやはりとってつけたかのような小さな文字だ。

 内蒙古自治区の東北部最大の都市ハイラルはモンゴル国境に近いが、蒙古色はきわめて薄く、中国のほかの都市とほとんど変わりがない。

 中央街の百貨店前を過ぎると広場に出る。そこでは多くの市民が朝の体操をしている。中国では各地で見られる光景だ。

 中央街から裏道に入っていく。すると露天市に出た。早朝から大勢の人たちでにぎわっている。露天市の野菜売場、果物売場、魚市場…と見てまわった。

manchuria2004-039-7327
ハイラルの中心街

manchuria2004-039-7331
目抜き通りの中央街を歩く

manchuria2004-039-7326
「中央街」の表示板

manchuria2004-039-7340
「蘭州麺」の店の看板

manchuria2004-039-7329
中央街の百貨店

manchuria2004-039-7333
広場で体操をする人たち

manchuria2004-039-7336
裏道を行く

manchuria2004-039-7334
大勢の人たちでにぎわう露天市

manchuria2004-039-7335
野菜売場

manchuria2004-039-7337
魚売場

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク


「旧満州走破行2004」(38)

10月3日(日)曇時々雪 根河→ハイラル(その4) 第13日目

 少数民族オウンコ族の博物館を見学し、「貝爾大飯店」に戻ると、町中の「蘭州坤麺」の看板を掲げた店で夕食にする。

 中国麺には興味があるのでまずは調理場へ。

 そこで坤麺づくりを見せてもらう。麺づくりの若者はこねた粉を手だけで細麺、太麺と自由自在につくり分けていく。まるで目の前でマジックショーを見ているかのようだ。じつに鮮やかな手さばきに見とれてしまう。

 それを大鍋で茹で上げてて出来上がり。

 茹でた麺を丼に入れると牛骨スープをかけ、ゆで卵、牛肉、香菜の具をのせる。シンプルな味わいの「蘭州坤麺」。細麺、太麺の両方を食べた。おかずは豚のにこごりと豚の胃の燻製、豆腐料理それと3種の野菜料理だ。

 シルクロードの蘭州は麺の本場。

「蘭州坤麺」に満足し、いい気分で夜のハイラルの中心街を歩いた。
 根河から大分、南下したので夜の寒さはそれほどでもない。ここは北緯50度線よりもはるかに南の世界だ。

manchuria2004-038-7324
ハイラルで泊まった「貝爾大飯店」

manchuria2004-038-7308
食堂で麺づくりを見る

manchuria2004-038-7309
細麺をつくる

manchuria2004-038-7311
太麺をつくる

manchuria2004-038-7317
大鍋で麺を茹でる

manchuria2004-038-7322
細麺を食べる

manchuria2004-038-7319
太麺を食べる

manchuria2004-038-7318
夕食のおかず

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク


「旧満州走破行2004」(37)

10月3日(日)曇時々雪 根河→ハイラル(その3) 第13日目

 街道沿いの食堂で「羊肉三昧」の昼食を食べ終ると、ハイラルを目指して大興安嶺山脈西麓の道を南下していく。幾分、気温は上がったが、昼を過ぎても寒さに震えながらスズキQS110を走らせた。

 根河から286キロ走ってハイラルに到着。人口23万人の大きな町だ。周辺の人口は200万人を超えるという。

 ハイラルは昔から農耕民と遊牧民の交易の町として栄えてきた。この町をハルビンから中露国境の満州里に通じる鉄道が通っている。

 ハイラルはホロンベール市という伝説の新市名に名前が変るという。

 ホロンは男、ベールは女。邪心の男がある日、ベールをさらった。ホロンはその男と決闘し、ベールをとり戻したが、決闘の傷がもとで死んでしまう。ベールもホロンの後を追って死ぬ。そんな2人がホロン湖とベール湖になったという伝説だ。

 ホロン湖はハイラル南側の湖、ベール湖は国境を越えたモンゴル領内の湖で、ノモンハンの西側にある。

 ハイラル中心街の「貝爾大飯店」に泊まり、根河につづいてここでも少数民族オウンコ族の博物館を見学した。

manchuria2004-037-7284
ハイラルに向かって南下する

manchuria2004-037-7287
ハイラルに到着

manchuria2004-037-7288
少数民族オウンコ族の博物館を見学

manchuria2004-037-7291
トナカイ狩りをするオウンコ族の男

manchuria2004-037-7292
羊の乳しぼりをするオウンコ族の女

manchuria2004-037-7293
オウンコ族の家

manchuria2004-037-7294
オウンコ族の男女の服装

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク


「旧満州走破行2004」(36)

10月3日(日)曇時々雪 根河→ハイラル(その2) 第13日目

 内蒙古の高原地帯を南下。ハイラルを目指してスズキQS110を走らせる。

 街道沿いの食堂を見つけると、あまりの寒さに我慢できず、早めの昼食。調理場に飛び込み、火にあたらせてもらった。しばらくあたって体があたたまってきたところで、やっと人心地がつく。生き返ったー!

 この食堂の主人や従業員、客の多くは蒙古族だった。

 内蒙古自治区に入ったときは、
「あー、これで蒙古族の人たちに会える!」
 と思ったものだ。

 ところが通り過ぎていく町や村の住民はほとんどが漢族。まるで中国がこの地を植民地化したかのような光景がつづいた。

 こうして大興安嶺山脈を越えて、やっと蒙古族の世界に入ったのだ。

 パオ(蒙古族の家)風建物の食堂で、羊の骨つき肉、羊の肝臓、羊の胃、羊の内臓のスープを食べた。この羊肉三昧の食事は内蒙古の世界を実感させるものだった。

manchuria2004-036-7246
内蒙古の街道沿いの食堂で昼食

manchuria2004-036-7265
食堂の調理場

manchuria2004-036-7251
羊肉をさばいている

manchuria2004-036-7252
客の蒙古族の男性

manchuria2004-036-7276
羊の骨つき肉

manchuria2004-036-7278
羊の肝臓

manchuria2004-036-7279
羊の内臓のスープ

manchuria2004-036-7282
ナン風パンの餅(ペイ)

manchuria2004-036-7283
蒙古族の食堂主人と2ショット

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク


「旧満州走破行2004」(35)

10月3日(日)曇時々雪 根河→ハイラル(その1) 第13日目

 大興安嶺山脈西麓の町、根河では夜明けとともに起き、町を歩いた。

 朝6時の気温は氷点下12度。ホテルに戻り、朝食を食べ、7時過ぎに出発したが、それでも気温は氷点下10度…。
 寒い。

 根河の町は北緯50度線よりもはるかに北になる。10月に入ると、このあたりはもう冬、それも日本でいえば真冬の寒さだ。

 大興安嶺山脈西麓の一本道を南下。
 内蒙古北西部の、中露国境地帯の中心地、ハイラルを目指してスズキQS110を走らせる。

 あまりの寒さに何度となくバイクを停める。切る風の冷たさといったらなく、まるでブスブスとガラスが顔に突き刺さってくるような痛みを感じるほど。

 ハンドルを握る手はすっかりかじかみ、停まるたびに手をさすった。
 平原から丘陵地帯に入ると雪景色に変る。天気も崩れ、雪が舞っている。

「いやー、寒い…」
 懸命に寒さに耐えてQS110を走らせた。

 ハイラルはまだまだ遠い…。

manchuria2004-035-7215
夜明けの根河

manchuria2004-035-7216
ハイラルを目指して南下

manchuria2004-035-7217
猛烈な寒さ…

manchuria2004-035-7223
丘陵地帯は雪

manchuria2004-035-7229
内蒙古の草原に立つ。背後には雪の大興安嶺山脈

manchuria2004-035-7241
雪の内蒙古を行く

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク

著者・管理人

Author: 賀曽利隆
Twitter:@kasori3000
Administrator:ウザワ・K

電子で復刊!
カテゴリー
Amazon
ブログ内検索 by Google
広告も社会の窓。
最近のコメント
RSSフィード
FC2ブログランキング
このブログが面白いと思ったらたまに(あるいは頻繁に!)クリックしてくださいね(ポチっとな)。それで何が起こるのかは僕も知らんけど…。
カソリお役立ちリンク
管理人推奨リンク
最近の記事
月別アーカイブ
小さな天気予報

-天気予報コム- -FC2-
FC2カウンター
QRコード
QRコード