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カソリの林道紀行(40)東北編(11)

みちのく5000(10)津軽編
(『バックオフ』1997年10月号 所収)

“津軽”は、特別な響きを持っている。
 今回のエリアHの津軽篇を走りながら、
 何度「津軽」を歌のようにして口ずさだことか‥‥。
 そのたびに、胸がキューンとしてくる。

 津軽篇のメインステージは2ヵ所。
“津軽”のシンボルの岩木山と津軽半島だ。
 岩木山は津軽平野にそびえる独立峰。
 岩木山を一周し、懸命にダートを探したが、短いダートはすべて行き止まり‥‥。

 そのかわり“温泉湯破行・岩木山篇”といったところで、7湯の温泉をハシゴ湯した。 津軽半島では三厩から小泊に通じるダート18キロの増泊林道を往復した。
 ここでも“温泉湯破行”気分で、6湯の温泉に入った。
 津軽は日本でも有数の温泉の宝庫なのだ!


■エリア紹介■
エリアHは東北道の大鰐弘前ICを出発点にし、青森駅前をゴールにするエリア。津軽のシンボル岩木山と龍飛崎のある津軽半島がメインになっている。我らオフロードライダーにちょっと辛いのは、このエリアには目ぼしいダートがほとんどないことだ。
 唯一、例外的にダート18キロの増泊林道があり、それを往復した。

◇◇◇
 津軽にはカメラマンのB(バースト)武田と一緒に行くことになった。
 奇しき因縁とでもいおうか、B武田のお父さんは、我が息子の高校(日大藤沢)の先生なのだ。

“みちのくの狼”カソリのバイクはスズキDR250R、B武田がスズキDJEBEL250XC。ということで、スズキコンビで津軽を走る。

「みちのく5000」では定番になった感のある東京からの東北道一気走り。大鰐弘前ICに着いたのは夜が明けてまもなくのこと。料金所を出たところで、B武田とガッチリ握手をかわし、
「さー、津軽を走るゾ!」
 と、気合を入れるのだった。

 なにはともあれ、まずは温泉。
 大鰐温泉に行き、共同浴場の「若松会館」の湯に入る。ここは6時オープン。早朝にもかかわらず、ワサワサ混んでいた。

 常連客たちは津軽弁の“湯の中談義”をしているが、ほとんど理解できない。でも、それがいいのだ。
「今、自分は津軽に来ている!」
 という強烈な旅の実感を味わえる。

 ここの湯はいい!
 無色透明のやわらかな湯。ビロードの感触で体が包みこまれるようだ。東北道を夜通し走ってきた疲れと眠気がいっぺんに吹き飛んでいく。

 湯から上がると、R7沿いのコンビニで朝食の弁当を食べ、弘前に向かった。

 弘前では、日本の名城、弘前城を歩く。そして“津軽富士”の岩木山に向かって行く。その山麓には温泉が点在しているが、それら岩木山の温泉を五代温泉、百沢温泉、大白温泉、嶽温泉、湯段温泉、大鳴沢温泉という順番で総ナメにした。

 特によかったのは嶽温泉。酸性の白濁色の湯はいかにも体に効きそう。硫黄のにおいがプーンと鼻をつき、湯の華が浮かんでいる。

 この岩木山の温泉でおもしろいのは、湯の色の違い。
 五代温泉は草色、百沢温泉は無色、大白温泉は茶色、嶽温泉は白湯、湯段温泉は黒湯、大鳴沢温泉は赤湯と、見事なくらいに色とりどりの湯なのだ。

 岩木山の温泉湯破行をしたあとは、大鳴沢温泉近くの獣肉料理専門店「たけなみ」で、窓越しに岩木山を眺めながら、猪肉とトド肉の刺し身、鹿肉丼を食べた。
「ドヒェー!」
 と、思わず声が出るほどうまかった。

 岩木山では、何本かのダートに入っていったが、すべて行き止まり。
 最後は小道になり、藪こきになってしまう。山塊を横断するルートが1本だけあった。「これは間違いなくダートだゼ」
 とB武田に宣言したのにもかかわらず、全線舗装の農道だった。
「クソーッ!」
 本物の富士山と違って、“津軽富士”の岩木山には、ダートコースは1本もないのだ。

 ダートを存分に走れなかったもの足りなさを胸にかかえて岩木山をあとにし、日本海側の鰺ヶ沢に出る。
 鰺ヶ沢名物は“焼きイカ”。
 絶品だ。

 とれたてのイカを干し、炭火で焼いた日本海のイカのうまさといったらない。ダートを走れずに機嫌の悪かったカソリは手のひらをかえしたようにニコニコ顔になり、B武田は店のオバチャンに頼んで奥さんに箱で送っていた。

 まあー、いいか。B武田は新婚まもないのだから‥‥。
 B武田の奥さんというのは、某オフロード誌のアイドル編集者“ミオミオ”なのだ。
 ここへ来る途中で出会った“ミオミオ”ファンのオフロードライダーは、
「エーッ、カソリさん、この人がミオミオさんを奪い取った人なんですか」
 と、えらく憤慨していた。

“焼きイカ”に大満足して鰺ヶ沢を後にし、北へ。
 かつては北国第一の港として栄えた十三湊へ。

 食堂でここの名物シジミの入ったシジミラーメンを食べ、木橋を渡り、十三湖の中島にあるキャンプ場に泊まった。B武田はテントを張ったが、ぼくはいつものカソリ流の寝方で、テント無しのシュラフのみ。テント有りでもテント無しでも、1泊の料金が同じなのがちょっぴりシャクなところだ。

 十三湖から北の小泊へ。
 雄乃湯温泉、竜泊温泉の2湯に入り、シーサイドラインの龍泊ラインで龍飛崎を目指す。日本海の海の青さが強烈だ。

 津軽半島突端の龍飛崎の展望台に立つと、津軽海峡の向こうには、北海道がはっきりと見えた。ここでは竜飛崎温泉の「ホテル竜飛」の湯に入り、湯から上がると、ホタテ、イカ、カニ、エビ、海草類と、北海の幸がゴソッと入った「海峡ラーメン」を食べた。

「ホテル竜飛」は龍飛崎の高台上にあるホテルなので、真下には“本州最果て”の龍飛漁港を見下ろす。その眺めのよさが、なんともいえない御馳走。「海峡ラーメン」がよけいにうまくなる。

 龍飛崎を十分に堪能したあとは、いよいよ津軽半島唯一といっていい林道の増泊林道だ。その前にJR津軽線の終着、三厩駅に行く。三厩は松前街道の終着点で、江戸時代はここから蝦夷に渡った。

 三厩駅前の案内板を見ると増泊林道の北にもう1本、算用師峠を越えるルートが出ているではないか。この道は幕末に吉田松陰が通ったということで、“みちのく松陰道”と名づけられていた。

 さっそく算用師の集落から林道に入り、峠を目指したが、途中で行き止まり。その先は徒歩でもけっこうきつそうな山道に変わる。残念無念‥‥。

 ふたたび三厩駅前に戻り、
「さー、行くゾ!」
 と、気合を入れて増川の集落から増泊林道に入っていく。舗装路を2キロほど走ると、待望のダートに突入だ。津軽半島唯一の本格的なダートコースなので、体がゾクゾクッとするほどのうれしさと快い緊張感を感じる。

 それにしても、このうれしさは、一体何なのだろう。
 体中の血が熱く流れる!

 分岐点を右に折れ、渓流沿いに走る。海の近くとは思えないほどの山深い風景。
 渓流を離れ峠へ。三厩村と小泊村の境のこの峠に名前はついていないが、ぼくは増泊峠と呼んでいる。

 増泊峠を下ると小泊ダムのわきに出る。そこで舗装路。ダート18キロの増泊林道だ。
 いったん小泊漁港まで行き再度、増泊林道を走り、三厩に戻った。
 R280で青森へ。
 その途中では、つがる浜名温泉、湯ノ沢温泉、平館不老不死温泉の3湯の温泉に入るのだった。


■林道データ■
1、増泊林道
ダート距離   18キロ
絶景度    ☆☆☆☆
走りごたえ度 ☆☆☆☆
三厩村の増川と日本海の漁港、小泊を結ぶ林道。津軽半島唯一の本格派林道なので、貴重な存在だ。

■温泉データ■                         
1、大鰐温泉
共同浴場「若松会館」(入浴料200円)の湯に入る。ここにはそのほか「霊泉大湯」や「山吹湯」など7軒の共同浴場。津軽屈指の温泉地だ。

2、五代温泉
ちょっと場所がわかりにくいが、県道3号の五代交差点から南に入る。温泉銭湯(入浴料250円)。広い湯船の熱めの湯。

3、百沢温泉
岩木山神社門前の温泉。ここでは境内にある岩木温泉(入浴料300円)の湯に入ったが、境内にはもう1軒、「山陽」があり、ここでも入れる。

4、大白温泉
西目屋村の村営温泉浴場(入浴料300円)。ヒバの木をふんだんに使った建物が、いかにも津軽らしいところだ。茶色の湯で、肌に膜が張るようなヌメリがある。

5、嶽温泉
江戸時代からの湯治場で、津軽随一の名湯。温泉旅館「静遊館」の湯に入ったが、入浴料は超安の200円!

6、湯段温泉
ここには湯治宿が4軒あるが、そのうち「ゆだんの宿」(入浴料300円)の湯に入る。湯につかりながら庭園を眺める。黒湯で、飲湯可。

7、大鳴沢温泉
県道39号沿いの1軒宿(入浴料250円)の温泉。赤湯で、湯にはヌメリがある。熱めの湯と温めの湯の2つの湯船。

8、雄乃湯温泉
日本海を見下ろす1軒宿(入浴料300円)の温泉。湯につかりながら大海原を眺める気分はもう最高だ。

9、竜泊温泉
竜泊ラインのわきにある1軒宿の温泉「青岩荘」(入浴料350円)。ヒバの木をふんだんに使った浴室と木の湯船。塩分の強い無色透明の湯。

10、竜飛崎温泉
龍飛崎の高台にある1軒宿の温泉。「ホテル竜飛」(入浴料500円)の湯に入る。明るい浴室。打たせ湯が気持ちいい。

11、つがる浜名温泉
今別町浜名のR280今別バイパスのわきにある1軒宿(入浴料500円)の温泉。大浴場。打たせ湯あり。

12、湯ノ沢温泉
ちょっとわかりずらいが、平館村の村役場のすぐ近くにある。村営湯(入浴料200円)。大きな湯船。湯量豊富で湯が湯船からあふれ出ている。

13、平館不老不死温泉
湯ノ沢温泉近くにある1軒宿(入浴料300円)の温泉。ここには食堂もある。

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク

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