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アフリカ縦断2013-2014(その28)

「ナイロビ→ケープタウン編」(28)

 1月9日。5時、起床。まだ、真っ暗だ。テントを出ると、ジャッカルがやって来た。1頭だけでキャンプ地を徘徊して去っていった。人を襲うことはないと聞いていたが、あまり気持ちのいい来訪者ではない。見上げると満天の星空。天の川が天空を横切る。大河が滔々と流れているかのようだ。南十字星もよく見える。

 トイレ、シャワーをすませ、キャンプ場周辺の荒野をプラプラ歩いていると夜が明ける。夜明けの空の色の変化はじつに美しい。思わず見とれてしまう。やがて一木一草もないナミブ砂漠の岩山から朝日が昇る。

 6時、朝食。マヨパン(マヨネーズを塗ったパン)とオレンジ。飲み物は紅茶だ。

 7時、「セスリエム・キャンピング」を出発。ガソリンスタンドで給油し、ナミブ砂漠を貫く一直線のダートを行く。路面の整備された幅広のダートで100キロ以上の速度で走れる。日本の林道とはまったく違う高速ダートだ。高速ダートを走りながらガゼルやジャッカルなどの野生動物を見る。

 セスリエムから30キロほど走った地点には、一軒宿の温泉施設があった。まるでナミブ砂漠の蜃気楼を見るかのようだ。その名は「Le Mirage Lodge & SPA」で、まさにナミブ砂漠の「蜃気楼温泉」。残念ながら温泉に入る時間はなく、温泉施設の外観の写真だけを撮って走り出した。

 気温がグングン上昇する。一片の雲もなく、強烈な太陽光線を浴びながら走りつづける。日蔭がないので、休憩もできない。

 この一帯にはわずかばかりの草がはえている。牛や羊の姿はほとんど見ることはないが、途切れることなく大牧場がつづいている。高速ダートの両側には鉄線が張られている。牧場と牧場の境目には、グリッドが道を横切っている。グリッドは格子状に何本かの鉄棒を渡したもので、この境目を家畜が行き来することはないという。

 この大牧場地帯では頻繁にオリックスが飛び出してきた。バイクのエンジン音に驚き、猛然とダッシュする。思い切りジャンプしてフェンスを飛び越えようとするオリックスもいる。うまくフェンスを飛び越えられなくて、鉄線にからまって倒れ込むオリックスもいる。そんな姿を見るとついついかわいそうになり、DRの速度をガクッと落とし、オリックスを先に行かせるのだった。

 ついに道の脇に一本の木をみつけた。日蔭にシートを広げ、そこで全車を待って昼食にする。パン&コンビーフ。昼食後には15分間の昼寝をした。この短い眠りがパワーを復活させてくれる。

 セスリエムから140キロ地点の分岐点にはガソリンスタンドがあった。ここで給油。まさに「砂漠のオアシス」といったところで、キャンプ場もある。風車の回る堀り抜き井戸で水を得ている。ミニショップで冷えたコカコーラを買い、一気に飲み干したが、このうまさは砂漠ならではのものだ。

 ここの分岐は右折するのだが、ナミブ砂漠内の道標はしっかりしているので道に迷う心配はない。さらに100キロのダートを走ると、T字の分岐にぶつかる。そこは右へ。さらに110キロ、とてつもなく大きな風景の中を走りつづけ、ついに舗装路に出た。

 セスリエムから350キロの連続ダートだ。
 この高速ダートでの対向車とのすれ違いや追い抜きは大変だ。

 地平線上にポツンと車が見えると、やがて長い砂煙の尾を引いて車が近づき、そしてすれ違う。お互いに100キロ以上の走行でのすれ違いなので、モウモウと立ち込める砂煙の中を走り抜けることになる。跳ね上げる小石がヘルメットに当たり、ビシバシと鋭い音を上げる。大石が腹に当たり、ボディーブローを喰らったときは、思わず「ウーーーッ」と呻き声をあげてしまう。

 追い抜きはもっと大変だ。先行する車の巻き上げる砂煙の中に入ると、もう前方はまったく見えない。視界ゼロの中を100キロ以上の速度で走る。いくら交通量が少ないとはいっても、もし対向車が来ていたら避けようがない。追い抜きのたびに命を張るような思いで砂塵の中を走り抜けた。

 それだけに舗装路に出たときは、よけいにホッとしたのだ。

 この舗装路は大西洋岸のリューデリッツと内陸のキートマンホープスを結ぶ幹線道路。 T字を右折し、アラスの町に入っていく。ここで給油し、町から5キロほど行ったところにあるキャンプ場「クレインアラスビスタ」に泊まった。我々がテントを張っていると、すぐ隣のサイトにはウイントフックのキャンプ場で一緒になったピーターとレナタの夫婦がやってきた。「いやー、いやー!」で、2人とは固い握手をかわした。旅はまさに人との出会いの連続だ。

 夕食のあと我々はピーターとレナタのテントに行き、紅茶やワインをいただいた。奥さんのレナタは素敵な女性で日本人的なおくゆかしさがある。英語での会話だったが、みんなにわかるように、きれいな英語でゆっくりと話してくれる。そんなレナタは我々の唯一の女性メンバーの平本さんを激賞する。

「男性の中でただ一人の女性なんて…。すごくエライし、すごく勇気がある!」

 2人は来年は2台のバイクで「ケープタウン→アディスアベバ(エチオピア)」を往復するといっていたが、レナタはきっと平本さんに影響されたからなのだろう、バイクは彼女と同じ、ヤマハのセローにするという。

 ひとしきり会話が弾んだあとは、ピーターはギターを弾いて聞かせてくれた。
 ピーターとレナタは我々よりも先にケープタウンに戻るということで、我々がケープタウンに到着する日には、ホテルまで来てくれるという。

 2人に「おやすみなさい」をいってテントに戻ると、寒さに震えながらシュラフにもぐり込んだ。昼間の強烈な暑さはまるでウソのようにしんしんと冷え込んでくる。これが砂漠。昼間と夜の気温はまったく違うのだ。

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早朝のナミブ砂漠

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ナミブ砂漠の温泉

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灼熱のナミブ砂漠を行く

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谷間へと下っていく

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ナミブ砂漠の道標

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一直線の道がつづく

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うれしいピーターとの再会!

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アラスのキャンプ場に到着

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