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秘湯めぐりの峠越え(41)オロフレ峠編(北海道)

 (『アウトライダー』1996年10月号 所収)

 真夏の北海道にやって来た。
 暑い季節に熱い温泉の湯に入るのも、また、いいものだ。 
 ということで、前回までの道南編にひきつづいての道央編になる。
 その第1弾はオロフレ峠。長万部を出発点にし、苫小牧を終着点にして走った。

 まずは洞爺湖一周。
 湖畔には洞爺湖温泉、壮瞥温泉、洞爺観音温泉、洞爺村温泉とあるが、それら4湯をめぐりながら湖を一周した。

 そのあとで北海道屈指の名峠、オロフレ峠を越えた。峠下のカルルス温泉、新登別温泉、登別温泉の湯に入り、太平洋岸のR36に出た。

“お釜峠”を越えて洞爺湖温泉へ
 北海道ツーリングの目玉のひとつ、洞爺湖には、R36の虻田からR230で入っていった。道央道の虻田ICを過ぎ、右手にうっすらと噴煙を上げる有珠岳を眺めながら数キロも走ると、洞爺湖を足下に眺める展望台に出る。絶景だ!

 内浦湾(太平洋)から、ほんのわずかな距離を走っただけで、世界がガラリと変わってしまうのだ。それを見ることができるのが、ツーリングのおもしろさというもの。

 洞爺湖の湖畔には、洞爺湖温泉の温泉ホテルが立ち並び、湖の中央には中島が浮かんでいる。対岸の山並みの向こうには、“蝦夷富士”の羊蹄山がそびえている。目に染みる山々の緑の濃さ‥‥。脳裏に焼きつくような風景だ。

 絶景ポイントに立ち、そこからの風景を眺めるのは、ツーリングの楽しみ方の基本だが、この洞爺湖の展望台は、北海道でも有数の絶景ポイントといっていい。

 ところで、この洞爺湖は火山地形のカルデラ湖で、湖の中央に浮かぶ中島が中央火口丘になる。カルデラとはよくいったものだ。スペイン語の釜を意味するが、カルデラ湖といえば釜の底に水が溜まってできた湖、つまり“お釜湖”になる。

 洞爺湖の絶景ポイントの展望台というのは、釜の縁の外輪山の峠で、“お釜湖”に対して“お釜峠”ということになる。だが残念なことに、この“お釜峠”には名前がついていない。名無し峠なのだ。

“洞爺峠”ぐらいの名前をつけ、展望台も“洞爺峠展望台”にすれば、もっと多くの人たちが立ち止まり、そこからの眺望を目にするようになると思うのだが‥‥。

 名無し峠の“お釜峠”を下ると、洞爺湖畔の洞爺湖温泉。登別温泉と並ぶ北海道屈指の温泉だけあって、華やいだにぎわいが、温泉街に漂っている。

 町営湯がまだ開いていないので、湖岸に建ち並ぶデラックスな温泉ホテルのひとつ「洞爺観光ホテル」の湯に入り、リッチな気分を味わった。湯量の豊富な温泉。大浴場の無色透明な湯につかり、思いっきり、体を伸ばした。
 露天風呂の湯につかり、洞爺湖を眺めた。

オロフレ峠を越えてカルルス温泉へ
 さて、オロフレ峠だ。北海道の名峠なだけに、気合は十分!
 壮瞥町の久保内で、R453から道道洞爺湖登別線に入り、峠に向かって登っていく。台風が接近しているとのことで、天気は急速に崩れる。降り出した雨は、あっというまに土砂降りになる。

「クソッ!」
 と、腹立たしい気分になる。
 どうも、このオロフレ峠とは相性が悪い…。今までに何度か走ったが、雨に降られたり、濃霧に巻かれてまったく景色が見えなかったり‥‥で、今回もそうなのだ。

 音をたてて降りつづく雨の中、スズキDJEBEL250XCを走らせた。
 峠に近づくと、よけい激しい雨になり、強風が吹き荒れる。コーナーの路面に溜まった雨水にリアが滑り、ひやっとする。

 トンネルで峠を抜ける新道と分かれ、さらに3キロほど登ると、オロフレ峠に着く。晴れていれば、洞爺湖や羊蹄山、反対側に太平洋を望む展望抜群の峠なのだが、今日は暴風雨に見舞われ、眺望ゼロだ。

 オロフレ峠には峠の茶屋がある。ズブ濡れのぼくの格好を見て、茶屋のオバチャンは、「いいのよ、そのまま、入りなさい」
 と、やさしい言葉をかけてくれた。
 峠の茶屋でオロフレ峠名物の“あげいも”と“いも餅”を食べ、ホッと一息、つくことができた。

 標高940メートルのオロフレ峠は登別市と壮瞥町の境の峠だが、ぼくには頭に来ていることがひとつある。それは新道の完成と同時に、旧道の登別市側を閉鎖してしまったことだ。新道が完成し、峠が越えやすくなったのは喜ばしい限りだが、それとともに、旧道も残しておくべきだった。もちろんそれを維持する大変さはよくわかるが。

 道は文化の象徴だ。文化の幅の広さ、奥行きの深さといったものが、道には現れる。北海道有数の名峠、オロフレ峠は、峠道の半分を切り取られ、“行き止まり峠”になってしまったが、こういうのを文化の退廃という。

 新道でオロフレ峠を越え、峠下の、北海道の名湯、カルルス温泉の国民宿舎「オロフレ荘」の湯に入る。湯温の違う湯船が、全部で6つもある。そのうちのひとつは寝湯。こが気持ちいい。しばし、暴風雨の中の走行の辛さも忘れて湯につかるのだった。


■コラム■ 昭和新山
 洞爺湖畔からわずかな距離でしかない昭和新山は、きわめて行きやすいので、今までに何度か行っている。そして、そのたびに新たな感動を受ける。北海道ツーリングには、絶対に欠かせないポイントになっている。

 日本は世界でも有数の火山国。数えきれないほどの火山があるが、その中でも昭和新山は傑出したすごさだ。
「信じられないよー!」
 と、叫びたくなるほどのすごさなのである。

 昭和18年12月、突然、100ヘクタールもの田畑が地震をともなって50メートルも隆起した。地元の人たちは、さぞかしビックリしたことだろう。

 翌年の6月には大爆発し、その後も爆発を繰り返しながら高くなり、昭和20年9月には高さが400メートルを超えた。
 そこでやっと大規模な火山活動はおさまり、現在に至っている。

 今でも、赤く焼けただれた山肌のあちこちから噴煙を上げているが、それを見ていると、
「地球が生きている!」
 と、実感できる。

 昭和新山は、世界でもまれな、生きている地球を見ることのできる現場なのだ。
 目の前には昭和52年に大爆発した有珠山。このときの噴火では、洞爺湖温泉が大被害を受けた。
 昭和新山も有珠山も、那須火山帯に属する洞爺カルデラの外輪山上の火山である。


■「オロフレ峠編」で入った温泉一覧
1、洞爺湖温泉  洞爺観光ホテル(入浴料800円) 北海道虻田町洞爺湖温泉  
洞爺湖畔の温泉ホテル。リッチな気分で入れる湯。町営湯の「やすらぎの家」は10時~21時。

2、壮瞥温泉   湖畔荘(入浴料300円) 北海道壮瞥町壮瞥温泉町  
洞爺湖温泉に隣りあっている。洞爺湖が目の前。昭和新山に近い。1泊2食6000円からの温泉旅館。

3、洞爺観音温泉 昴の郷(入浴料700円) 北海道洞爺村川東     
スパ・ファーム「昴の郷」の八角堂に、大浴場と洞爺湖を見下ろす露天風呂。ログハウスの宿泊施設。

4、洞爺村温泉  いこいの家(入浴料340円) 北海道洞爺村洞爺町    
洞爺村の村営湯。洞爺湖を見下ろす高台にある。湯につかりながら洞爺湖を眺める。10時~21時。

5、伊達温泉   伊達温泉(入浴料340円) 北海道伊達市館山下町   
伊達の市街地から2キロ。R36のすぐ近くにある。ガラス張りの大浴場。1泊2食5000円と安い。

6、蟠渓温泉   ゆうかり(入浴料350円) 北海道壮瞥町蟠渓     
昔風の温泉宿。気持ちよくつかっていられる湯。長流川の河原には無料の露天風呂があるが、超熱い‥‥。

7、北湯沢温泉  北湯沢山荘(入浴料500円) 北海道大滝村北湯沢温泉  
長流川の渓流を眺め、せせらぎを聞きながら入る露天風呂がいい。混浴。北海道の自然を満喫できる温泉だ。

8、カルルス温泉 オロフレ荘(入浴料400円) 北海道登別市カルルス温泉 
全部で6つの湯船。それぞれに湯温が違う。カルルスはチェコの世界的名湯カルロビバリーに由来する。

9、新登別温泉  新登別温泉荘(入浴料400円) 北海道登別市上登別町   
温泉民宿。内風呂と露天風呂。豪雨の中、露天風呂に入った。白濁色の湯。湯量豊富。7、8月のみの営業。

10、登別温泉   さぎり湯(入浴料340円) 北海道登別市登別温泉町  
共同浴場のさぎり湯が目抜き通りに場所を移し、新しくなって4月にオープン。硫黄泉と明ばん泉の湯船。

11、虎杖浜温泉  虎杖浜温泉ホテル(入浴料600円) 北海道白老町虎杖浜
R36沿いにある温泉。目の前は太平洋の大海原。大浴場に露天風呂。サウナもある。一大温泉センターだ。

12、白老臨海温泉  赤富士荘(入浴料300円) 北海道白老町白老海岸    
R36沿いにある温泉民宿。やさしい宿の女将さん。

13、白老温泉   ホテルポロト(入浴料400円) 北海道白老町ポロト湖畔  
アイヌ民俗村のポロトコタンに隣りあっている。チョコレート色の湯。寄せ鍋のポロト鍋がここの名物。

テーマ : ツーリング
ジャンル : 車・バイク

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